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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

皆勤賞と『学び合い』

月130時間の残業などが原因で過労死と認定された電通の女性社員のニュースについて、ネット上でたくさんの言説が飛び交っている。 headlines.yahoo.co.jp 自分のTwitterのTLは教育関係者が多いため、「こういったブラックな働き方をしてしまうのは、皆勤…

実験で何を学ぶか

年度も後半に入り、どの学年の授業も小単元丸ごとの『学び合い』に移行している。1年生は「水溶液の性質」を7時間で全員説明できるように理解する、というのを課題にして取り組んでいる(これまでの小単元では、ガスバーナーの操作や水素の発生などがあっ…

『学び合い』指導案

校内研究会での代表授業が迫り、そのための指導案作りに着手している。日々の授業同様、『学び合い』の授業を見ていただこうと思ったのだが、いざ『学び合い』全開の指導案を書こうと思うと、どのように書けばいいのか悩んでしまった。いろんなブログなどを…

動画に奪われる教師の役割

行事が一段落し、この1週間は職員同士の授業参観期間だった。理科はもちろん、自分の担任クラスや担当学年の授業はこれまでも日常的に参観させてもらっていたので、今日は他学年かつ他教科の授業を参観させていただいた。 中1の国語(書写)の授業だったの…

「自分の席で黙々と課題に取り組む」ことの意義と弊害

学校という場所では、プリント学習などの課題をする場合、「自分の席で黙々と課題に取り組む」ことが良しとされることが多い。特に、中学校や高校での入試対策期の学習においてはより顕著である。 「入試は独りで受けるんだから、勉強も独りで集中してすべき…

生徒ができること、教師しかできないこと

2週間に渡る学校祭期間が終わった。今年は生徒会の主担当という立場で、文化祭全体に係る仕事がたくさんあったため、夏休みからずっと気を張っていた状態だった。毎年こうした行事が終わっていくのは名残惜しいのだが、今年は生徒会が無事終わるのかが心配…

「他人」から「同僚」へ

2年連続3年担任として迎えた体育祭。我が青組は優勝候補筆頭と言われていたものの、リレーでのバトンミスなどもありなかなか流れに乗れず、緑組との大接戦に。そして最後の選抜リレーのアンカーを任された男子のエースランナーが、1位でのゴール目前にゴ…

行事でのリーダーと教育実習生

1週間の準備期間を経て、明日は体育祭当日。毎日1時間の応援合戦練習が終わる度に、応援リーダーを集めてミーティング。同時に来週の文化祭の合唱コンクールの練習も並行して行われるため、別の時間には指揮者やパートリーダーも集めてミーティング。リー…

クラスが動く

2学期スタートと同時に、学校祭準備期間に突入。今週末の体育祭、来週末の文化祭に向けて、朝早くから夕方遅くまで生徒も教師も超ハードスケジュール。準備を通じて生徒とポジティブな関わりをたくさん持つことができるのが行事のいいところだ。 今年の行事…

「イジメ」と「イジり」の違いは、「怒る」と「叱る」の違いと同じ

Yahoo!ニュースに以下のような記事が掲載されていた。 bylines.news.yahoo.co.jp この記事の中で、ライターのてれびのスキマさんは もちろん、僕のようなお笑い好きの人たちにとって「イジメ」と「イジり」が感覚的に違うことは知っている。 だが、それを声…

2学期スタート

夏休みの後半も、生徒会担当としての学校祭準備の仕事に追われ、気が付けば新学期。間近に迫った学校祭の準備が本格化すると同時に、授業も再開。まずは1年生から授業スタート(3年生はテストのために授業は来週から)。 1学期は全クラスALL『学び合い』…

金大竜先生講演会

地元の民間団体主催の教育講演会に妻と共に参加した。講師は大阪の金大竜先生。金先生はお名前だけは知っていたが、著書は読んだことがなかったので、事前に1冊だけ読んでから当日を迎えた。 アクティブ・ラーニング時代の教師像: 「さきがけ」と「しんがり…

SSTA中日本特別研究会に参加して

金・土・日の足掛け3日間、SSTA(ソニー科学教育研究会)のブロック特別研修会に、研修員として参加をさせていただいた。京都での初等中等教育アクティブ・ラーニングフォーラムにも行きたかったのだが、この週末は地元でみっちり学ばせていただくことにし…

「シン・ゴジラ」は面白かったけど心から楽しめなかった

www.shin-godzilla.jp 妻と息子が帰省してしまったので、夜におっさん1人で「シン・ゴジラ」を観に行った。小さい頃から何度かゴジラ映画を家族で観に行った(特に弟が熱狂的なファンだった)ことから、単純に作品自体に興味があったことも事実だが、それ以…

過去問解説作り

夏休みも早2週間が経とうとしている。今年も3年生担当なので、夏休み中もちょこちょこと補習の授業がある。しかし、いろんな出張や会議などが立て込んでおり、理科の時間は1クラス当たりわずか2時間だけ。これまでは「圧力の計算祭り」とか「オームの法…

「親戚のおっちゃん」

先日のSORAの会で、上越教育大のゼミ生の方が西川純先生のことを「親戚のおっちゃん」と表現した、というお話をF先生がご紹介された。このフレーズはとても印象的で、その後の懇親会などでもひとしきり話題になった。 この「親戚のおっちゃん」という表現は…

大阪『学び合い』SORAの会3回目

3月、5月に引き続き、SORAの会も3期連続3回目の参加となった。今回は夏休みに入ってすぐという時期で精神的にも楽だったが(夏休みでも8月後半とかになってくるといろいろとツラい)、2学期以降の授業の在り方について考えるヒントを得るという覚悟で…

内田樹先生講演会

地元の公立図書館主催の記念講演として内田樹先生が招かれるという情報を入手し、妻と2人で一目散に申し込んだ(しかも無料)。定員は200人程度だったらしく、申込開始後あっという間に満席になったらしい。大学時代、ちょうど教職を志そうと考え始めた…

ガスバーナーの使い方

1年生の1学期ラストは、1年間の理科授業のハイライトとも言えるガスバーナーの使い方。このような安全指導が不可欠な内容において、理科における『学び合い』の難しさがある。 いろいろと考えた結果、まず1時間目の最初に教師主導で実演をし、必要な安全…

密度の測定

中学校理科で初めて本格的な公式や計算問題が登場する密度。「3種類の金属を同定する」という課題を与え、練習問題を解く時間なども含めてたっぷり3時間確保した。密度の公式を理解することはもちろん、質量や体積といった概念の理解や、上皿てんびん・メ…

遺伝の規則性

期末テストが終わり、3年生は小単元「遺伝の規則性と遺伝子」に入った。これまでは1時間ないしは2時間分の課題として小分けに与えてきたが、初めて小単元まるごとのロングスパンの課題を与えてみることにした。とは言っても、この小単元はメンデルの実験…

10円玉磨き

1年生は新しい大単元「身のまわりの物質」に入った。1時間目は導入も兼ねて、金属研磨剤「ピカール」でひたすら10円玉を磨く実験を行い、その結果を使って金属光沢について説明する、という課題を与えた。このピカールによる10円玉磨きは、初任校で先輩の…

アクティブの意味

先日、地域の中学校理科の先生方でつくる研究団体の研究集会に参加した。ブロック内の代表校の実践発表をお聞きし、8月に行われる県全体での発表のために参加者の先生方が意見や助言を伝える、というものだ。 テーマは「モデル化」で、粒子モデルなどの構築…

花粉管はゼラチン溶液でも伸びるのか?

とある生徒が「花粉管ってゼラチンでやっても伸びるんですか?」という疑問を口にしていたので、実際に実験を行った。 砂糖水の濃度は寒天でやった場合と同じ6%。加えるゼラチンの量は、いつも寒天で作る場合は一般的なゼリーよりも固めなので、箱に書かれ…

続・『学び合い』授業を参観していただいて

修学旅行をはさんで前回に引き続き、日頃お世話になっている地元大学の先生に、『学び合い』の授業を参加していただいた。 最初は1年生の小単元「植物の分類」1時間目。今回も前回同様、単元全体のまとめ的な要素が強く、一斉授業であれば教師主導の説明で…

花粉管の観察

細胞分裂の観察の次は花粉管の伸長の観察。前日に寒天溶液に入れる砂糖を多めにしたところ、花粉が破裂したりしてあまり花粉管が伸びなかったので、今日は6%砂糖水100g+粉末寒天2gで調整したところ、面白いくらいニョキニョキ伸びた。花粉は毎度お…

お客様=生徒?教師?

修学旅行2日目の午前中に、ものづくり体験の引率をした。東京の下町で金属加工を請け負っている小さな企業を訪問させていただき、業務内容の説明や工場見学の後、実際に金属の製品づくりに取り組むという内容であった。従業員は30~40名程度の小規模な…

修学旅行を終えて

修学旅行は2年連続の引率となった。去年は初めての全体総括として、企画の段階から中心的に関わってきたが、今年は昨年度から企画を温めてこられた別の先生が全体総括を務められ、私はその先生をサポートする担任の1人としての引率となった。その全体総括…

細胞分裂の観察

毎年恒例、3年生の細胞分裂の観察。ここ何年かうまく観察できないことが多かったが、今年は教科書の写真のような細胞分裂の様子がバッチリ見えた。しかもうまく写真も撮れて嬉しくなったのでブログに載せておこう。 ネギの種子から出た根(蒔いてから5日目…

附属中教育研究集会

金曜日は地元国立大学の教育学部附属中学校の教育研究集会に参加。午前中2時間の参観授業に加えて、午後は分科会&シンポジウム。途中に全校音楽の練習や生徒会等の発表など、生徒主体の活動の様子も見せていただいた。数年前に1泊2日で京都教育大学附属…