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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

地球の運動と天体の動き「星座の1年の動きを調べよう」

 年周運動で季節によっての見える星座が変わっていくことを体感する授業。地球の自転でだけでなく、太陽の周りを回る公転についても考える必要があるため、地球と太陽、さらに星座の位置関係を巨視的に把握しなければならない。平面的な図では捉えにくいため、教室よりも二回りほど大きいホールに移動して授業を行った。

 

 まず、東西南北が分かりやすいように、「方角カード」を作る作業からスタート。厚紙に「南」「東」「西」を書き、穴を開けて首からぶら下げるだけ。

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 ホールの壁にはあらかじめ黄道12星座のイラストを貼っておいた。真ん中には太陽のモデルとして、過去の遺物となったOHPを配置。本当は全方位的に光を出すものがよかったが、適当なものがなかったので仕方なくこれで。

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 より正確なモデルにするためには体育館で行うべきだが、体育館の優先使用権は当然体育の授業にあるので、こういった手頃な大きさのホールがあるのは有り難い。

 

 まず生徒をホールに集めて、「ここはどこでしょう?」と発問。真ん中にあるのが太陽であることを確認し、既に地球上ではなく宇宙空間にいることを示す。

 まず既習事項の確認として、「その場で自転してみよう」「さらに自転したまま公転してみよう」と指示すると、逆回りをしてたり、自転と公転を混同したりする生徒が続出。「自転も公転も反時計回り」と頭で分かっていても、実感を伴う理解になっていないので、この場を利用して復習する。

 その後、4人の班員が背中合わせになり、4人で1つの地球のモデルを形作るようにする。「季節はいつか」「時刻は何時頃か」「南・東・西に見える星座はそれぞれ何か」をワークシートに書き込んでいく。季節は、一番近くにある星座を見て判断する(例:おうし座なら冬)。時刻は、太陽のある位置を「方角カード」を使って確認する(例:太陽が東の方角にあれば朝6時)。さらに見える星座は、「方角カード」を使って南・東・西のそれぞれの方角について見える星座を調べていく。

 

 時間の関係で全ての季節・時刻・方角まで終わらなかった班が多かったが、「巨視的な考え方」を習得することが目的なのでOK。次時以降の問題演習の際に成果が出るか。

 

<改善メモ>

  • 全方位に光の出る太陽のモデルを用意した方がいい。それがあれば月や金星の満ち欠けモデルでも使える。
  • ホールの大きさに対して星座のイラストが小さすぎた。目の悪い生徒には向こうの壁に貼ってあるイラストの文字が読めなかった。
  • 輪の形にした荷造り紐に班員4人が入る形で地球のモデルを作ったが、お互い90°ずつの位置関係を保つのが難しい。班の数分のフラフープを用意し、90°の箇所に目印を付けておいた方が良かったかもしれない。
  • やはり理想は体育館のような広大なスペースで行った方がモデルとしてより正確である。