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地方中学理科教師/アクティブ・ラーニング/『学び合い』/アドラー心理学/コーチング/

「初速」を与える

理念

 アクティブ・ラーニング型の授業をしていると、授業中に教師が積極的に主導する場面というのはほとんどなくなる。端的に言えば、直接的に教師が教えることはないということだ。

 

 では、「教師の専門性」とは一体何なのか?

 

 無論、教師は「教師しかできない仕事」をしなければならない。その中の1つが、「課題設定」であると考える。「何をすべきか」「何をしなければならないのか」のビジョンを提示することこそ、教師の専門性が問われる部分ではないだろうか。

 「課題設定」とは、言い換えれば組織の運動に「初速」を与えるということだ。力ずくで横から押すこともあるだろうし、磁石か何かで引っ張ってもいいし、ときには遠くに餌を置くのもいいかもしれない。いずれにせよ、「学び」の最初のスイッチを起動するのは、我々教師の役目でなければならないと思う。

 そして、一度「学び」が起動してしまえば、後は生徒に任せることができる。物理的に言えば、静止摩擦力は動摩擦力よりも必ず大きい。ということは、一度運動を始めてしまえば、後は集団そのものが持つ駆動力で進んでいくことは可能であるはずだ。

 

 お世話になった前任校の校長先生は、「生徒の指先から5cm先の課題を」と常々おっしゃっていた。その匙加減こそが教師の専門性に他ならないと考えるのである。