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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

卒業の日を1ヶ月後に控えて

 卒業の日まで約1ヶ月である。中学校の卒業直前のこの時期は、生徒は受験&受験勉強、教師は進路業務に追われ、息つく暇もなく過ぎていく。そんな日々に忙殺されながらも、卒業の日をどんな風に迎えるのか、そして最後の日にどんなメッセージを送るのかについて、ぼんやりとではあるが考えている。

 3学期に入ってから、授業や休み時間、登下校時など、クラスや学年全体を俯瞰的に眺める時間が増えてきた。全体を眺める中で、「大きくなったなあ」「できることが増えたなあ」と思うことももちろん多い一方で、「やっぱりここが弱いなあ」「こんなこともまだできないのか…」と思う部分もある。しかし、卒業を間近に控えた今「問題」が存在しているとすれば、それは「問題」ではなく、我々のこれまでの指導に対する「答え」だと捉えねばならないのだと気付いた。ましてや3年間持ち上がりで担任をさせていただいた立場であるならば尚更、その「答え」に対して謙虚に向き合わなければならないだろう。

 

 そんな折、定期購読している月刊誌「授業力&学級経営力」3月号が届いた。その中で、堀裕嗣先生が「最終日に贈る言葉」として、次のように書かれている。

 いずれにしても、最後の学活で僕は多くを語らない。自分に語ることがたくさんあると思うならば、自分が語りたいことがいっぱいあると感じられるならば、それは言い残したこと、やり残したことがあったのだと、反省したほうがいい。 

  授業でも何でも、教師は得てして「まとめ」をしたがる生き物であるが、良い「まとめ」をしたことによって、「とりあえずいい感じで終えられた」と錯覚してしまっている可能性があることを、我々は肝に銘じた方が良さそうである。

 

 最後の日は「伝えるべきことは今日までに伝えてきたよ」とさらっと一言添えるだけにするために、残り1ヶ月を過ごしていきたい。

 

授業力&学級経営力 2016年 03月号

授業力&学級経営力 2016年 03月号