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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

「部活動内委員会」始動

 taguchizuさんのブログ大阪の杉本先生のブログに影響を受け、「部活動内委員会」を始めてみた。これまでも自主的・主体的な「アクティブ・ラーニング部活動版」みたいなのを目指してきたが、組織だったものがないと「君たちに任せるよ=放任」に近い状態になってしまうことに疑問を感じていたところだった。

 こんな中途半端な時期に始めることになった理由としては、

  • 屋外競技の部活なので、3月のこの時期がシーズンインとなること(3月から完全下校時間も夏時間になる)
  • 3年担任としての進路業務が一段落し、部活動に充てられる時間が増えてきたこと
  • 4月に新入部員を迎えるまでに組織を固めたかったこと

といったところか。

 

 設置した委員会は4つ。

  1. 練習委員会:平日の放課後メニューの考案、練習のグループ分けの検討など
  2. 整備委員会:ボールやコートの管理、準備や後片付けの役割分担など
  3. 声出し委員会:練習中の声出しの呼びかけなど
  4. ○中一委員会:他の委員会の管轄外で、校内一に高めたいことに取り組む

 4人の委員長が副キャプテンも兼務し、その上にキャプテンが来ることにした。

 委員会の数は増やそうか減らそうか悩んだのだが、普段使えるコートが2面なので、2の倍数であれば練習時のグループ分けにも活用できると考えた末に4つにした。部員の数が結構多いので、1つの委員会当たりの部員数が7名程度になってしまい、ちょっと多すぎるような気もする。

 声出し委員会については、前顧問の先生の頃から声の大きさにはこだわってきたチームなので、○中一委員会から独立させたような格好である。

 ○中一委員会はtaguchizuさんの日本一委員会のパクリ。まずは校内一を目指す!ことを目標とした。今後日本一委員会に改称するかも。

 

 委員会発足時には、『学び合い』を参考にこんな語りをした。

 部活動(というか学校)の目的は、君たちを「大人」にすることです。そのために、ぜひ君たちに「大人」としての仕事を任せたいと思います。具体的には、これまで先生がしてきた仕事の一部を任せようと思います。そのために、4つの委員会を設置します。

 委員会は、係活動とは違います。先生から「あなたはこれをしなさい」と指示はしません。委員会は4つありますが、決まっているのは名前だけで、具体的に何をするかも含めて、君たちが決めるのです。

 各委員会ごとに「今週の目標」を決めて、全体に発表し、承認を受けます。まずは、自分の委員会の決めた目標に責任を持ち、その達成のために本気になってください。また、他の委員会が決めたことには、本気で協力してください。

 「そんなこと任せられたら僕たちは失敗してしまう」と思うかも知れません。どうぞ失敗してください。このチームの中での失敗だったら取り返しがつくのですから。失敗しないことが重要なのではありません。今のうちに失敗をして、その失敗から学び、将来に活かすことが重要なのです。

 何より大切なのは、この委員会活動を通して「自分がこのチームを良くする」ということを本気で目指すことです。

 

 最初のミーティングでは、各委員会ごとに、しっかりとした、そしてユニークな目標が打ち出された。ちょっと達成が難しい(≒達成できたかどうかの評価が難しい)目標もあるが、それも含めて顧問としてOKを出した。スタートとしては上々だと思う。今後は毎週月曜日にミーティングを開き、週単位でPDCAサイクルを回していく予定。

 枠組みはできた。今後はこの委員会活動や決めた目標を形骸化させずに、継続させていかなければならない。そのためには『学び合い』同様、日々の成長をきちんと見取って評価しながら、決して強制するのではなく、焦らずじっくりと我慢しながら見守ることが肝要になってくると思う。生徒に本気を求めるのならば、何より教師自身が本気にならないと。ここからが勝負。