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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

卒業式を終えて

 気付けば卒業式が終わって1週間以上が経ってしまっていた。まだ残っている1年生の授業や部活動は当然ながらこれまで通りだが、担任しているクラスがないというのはこれほどまでに時間が経つのが早いのかと思う。早くもたまに卒業生が学校に遊びに来たりするが、「何かもう卒業式が大昔のことみたいじゃね?」という話をしている。

 今年度は初めての2年連続同学年担任、しかも3年生ということで、前年度よりもさらにレベルアップする1年にしたいという思いで臨んだ。1年間の流れが見えているせいか、時間の進むスピードが早く、感覚的には去年の半分くらいで終わってしまったような気さえする。

 

 このクラス(というか今年度)は、4月当初からずっとフルの『学び合い』を実践した初めての1年だったという意味で、感慨深いものがある。アンケートの結果などからも見えてくる通り、『学び合い』の授業の進め方自体にはいろいろと反省点は多いので、近いうちにきちんと言語化して新年度に活かしていかなければならないことはもちろんだが、学級経営そのものを『学び合い』の考え方で貫くことができたことが最も大きかった。

  1. 子ども(学習者)は有能である」という子ども観
  2. 「学校は、多様な人との関わり合いながら自らの課題を達成していく経験を通して、その有効性を実感し、より多くの人が自分の仲間であることを学ぶ場である」 という学校観

という”観”が、ただの言葉ではなく自分の中で腹に落ちてきたことで、教師としての体幹が安定してきたような気がする。しかし、それらの”観”を本当に子どもたちから信頼を得られるレベルまで体現できているか…と考えると疑問も残る。

 いずれにせよ、突然やってきた担任が、これまでにあんまり聞いたことのない考え方で授業や学級運営を行ったにも関わらず、理解を示してくれた子どもたちのおかげで、この1年を乗り切ることができたことは間違いない。そんな彼ら彼女らの残してくれた意見を真摯に受け止め、きちんと脳内を整理して、新年度に臨みたい。