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「自分の席で黙々と課題に取り組む」ことの意義と弊害

 学校という場所では、プリント学習などの課題をする場合、「自分の席で黙々と課題に取り組む」ことが良しとされることが多い。特に、中学校や高校での入試対策期の学習においてはより顕著である。

 

 「入試は独りで受けるんだから、勉強も独りで集中してすべき」という考え方の人がいることは十分に理解できる。であれば、「入試は独りで受けるんだから、協力できるときは仲間と協力すべき」という考え方の人がいることも理解して欲しい、というだけのことだ。どちらも一理あるのなら、どちらの方法が良いかは生徒自身が選べばいいのではないか。

 確かに、「立ち歩きや会話を許せば、遊んだり無駄口をしたりする生徒が出る」という懸念はあるし、実際にそういった生徒が現れる可能性は高い。この考え方こそが、強制的に自席で静かに取り組ませるという方法を選択させるのであろう。

 では、そういった生徒は「立ち歩きや会話を許せば、遊んだり無駄口をしたりする」ことを、いつになったらしなくなるのか。適切な振る舞い方を、いつになったら身につけるのか。今できないのなら、今できるようにするのが我々の仕事ではないのか。

 自転車に乗れるようになるには実際に自転車に乗ってみるしかないのと同様に、そういった場面での適切な振る舞い方を身につけるには、「そういった場面」を実際に経験する以外にはないはずである。教師側から一方的に方法を指定することは、その学びの機会を奪っている、安易な方法に思えてならない。