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むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

力の表し方

「力を矢印で表す」という、シンプルな1時間。課題は以下の通り。 ワークの作図の問題を全て理解する。 ラスト5分の小テスト(3問)を全員が全問正解する。 課題はかなり少ないが、引っかかりそうな問題も多かったので、まあいいかと思いながらスタート。…

『学び合い』セミナーin群馬に参加して

『学び合い』を本格的に始めた頃、群馬・高崎で『学び合い』のセミナーがあることを知った。かなり規模の大きいセミナーであるのに加えて、西川純先生も講演されるということで、思い切って参加を決意した。 無知でお恥ずかしい話なのだが、このセミナーも9…

フックの法則

実験自体は単純だが、中学理科で初めて明確に「比例」の概念が登場する授業である。オームの法則や定比例の法則の法則など、中学理科の計算問題はこの比例をいかに使うかが重要だが、算数や数学で習う比例となかなかリンクしづらい。そこで、実験に入る前に…

日常の中の力

力の単元の最初の授業。光や音のように感覚的に捉えにくい力をどのように理解させるか?を毎年悩む。しかも授業時数的に余裕はない。 課題は以下の通り。 力の3つのはたらきの例をそれぞれ考え、3人の仲間と教え合う。 「1N=地球上で100gの物体にはたらく…

なぜ校長先生の話はつまらないのか

記事のタイトルは、どなたか特定の校長先生について言及している訳ではない。巷間に広く存在する「あるあるネタ」の一つとして考えていただければ幸いである。 校長先生は全校生徒を前にして話をする以上、当然ながら「○年○組の○○さんだけ」を想定した話をす…

「初速」を与える

アクティブ・ラーニング型の授業をしていると、授業中に教師が積極的に主導する場面というのはほとんどなくなる。端的に言えば、直接的に教師が教えることはないということだ。 では、「教師の専門性」とは一体何なのか? 無論、教師は「教師しかできない仕…

音の大小と高低

実際の音を出しながら学べる面白いところ。まず音楽室からギターを班数分レンタルさえていただく(授業後はキチンとチューニングし直すことをお約束してお借りする)。その後、パソコン室のPCにヘッドセットのマイクを、これも班数分つなぐ(デスクトップな…

音の伝わる速さ

音の速さ=秒速340mを用いた計算問題を解く授業。校舎から340mというと、ちょうどお隣にある高校の校門あたりなので、生徒にとってはイメージしやすい。計算自体はあっさりなので、工夫の余地のある課題設定にした。 課題は以下の通り。 ワークに載っている…

金星の満ち欠け

天体の授業のラスト。月とは違い、金星は意識して観察したことのある生徒が皆無である。よって、まずは「なぜ金星だけ特別に学ぶのか」というところから始めないといけない。「”明星”っていう雑誌、歴史の教科書に出てくるよな?与謝野鉄幹とか」と話したら…

日食と月食

日食と月食は生徒の興味・関心が実に高い。そこで、まずは皆既日食と皆既月食の動画を見せ、何が起こっているのかイメージしやすいようにした。また、今後日本で見られる皆既日食や金環日食を紹介したりもした。今年の3月に早速部分日食が見られるが、思い…

アクティブ・ラーニングは「難しい」のか

全ての理科の授業をアクティブ・ラーニングとしての『学び合い』に変えて1週間が経った。導入期ということもあり、授業の最後に生徒の感想を書いてもらっている。その中で最もよく見られる感想は「この授業は難しい」という声である。何をもって生徒は「難…

音の伝わり方

音の単元の1発目。音は「振動」であり、空気中を「波」として伝わることを実感として理解させたい。今日の課題は以下の通り。 「ストロー笛」「ワイングラス」の実験をして音を出し、どこが振動しているかを調べる。 「おんさの共鳴」「真空容器中で鳴るブ…

月の満ち欠け

月のモデルを使って月の満ち欠けを理解する授業。理科準備室に半分黄色&半分黒のバレーボールが2個しかなかったので、黄色のソフトテニスボールを半分油性マジックで塗り、班の数だけの月モデルを確保。 今日の課題は以下の通り。 ワークシートに、地球か…

凸レンズによってできる像②

光の単元最後は凸レンズの作図。課題は、 ワークの該当する2ページの作図し、作図の方法を説明できるようになる。 これだけ。難しいところなので、作図だけでじっくり1時間行う。 丸つけは、最初の1人だけ教師が行い、2人目からは既に丸つけをされた生徒…

季節の変化③

季節の変化のまとめの時間となるので、今日の課題は、 ワークの該当する2ページの問題を解く。 ラスト10分に行う小テストで全13門中11問正解する。 とした。 課題が明確なので、活発な『学び合い』となった。小テスト対策としてお互いに問題を出し合…

凸レンズによってできる像①

1年生の新年1発目。光学台を使って実像・虚像ができる条件や規則性を探る授業。 簡単に「語り」をした後に課題を提示。冬休み明けの久々で新年1発目ということもあり、課題はできるだけ削ったつもり。 教科書の実験(光学台を用いて実像・虚像のできる位…

季節の変化②

季節の変化の2時間目。実際に太陽と地球のモデルを使い、季節の変化の原因を探る授業。 今日の課題は、 教科書の実験(昼の長さが適切に変化するように太陽と地球のモデルを配置する)を行う。 季節によって「昼の長さが変化」し、「南中高度が変化」するの…

デヴィッド・ボウイは理想の教育者である

デヴィッド・ボウイが亡くなった。私は高校時代にボウイの音楽に触れて以来、大学生から社会人にかけて全てのアルバムを収集・愛聴してきたファンの端くれである。特に名盤と名高い「Ziggy Stardust」や「Low」「Heroes」などは何回聴いたかわからない。大学…

答えを教えてしまえばいい

この3連休を利用して、相変わらず『学び合い』関連の書籍を読み囓っている。その結果、今自分自身が難しさを感じている「課題設定」の部分について、最もコペルニクス的転回が必要なのは「生徒に最初から答えを教えてしまえばいい」という考え方だと気付い…

部活動発のアクティブ・ラーニング

先日、地元の体育館でインドア大会が行われた。 ソフトテニス競技の場合、大会や練習試合などでは、選手は試合が終わると顧問の先生のところに行ってアドバイスをもらうというのが慣例になっている。しかし、それがややもすると形式的なものになってしまいが…

季節の変化①

今日から3学期の授業開始。早速3年生のクラスで『学び合い』開始。これまでテスト対策の問題演習では『学び合い』を実践してきたが、教科書を進む『学び合い』はほぼ初めて。 最初に10分程度「語り」をしてから課題スタート。以下の2つの課題に取り組んだ…

内田樹的「Iメッセージ」

内田樹先生の熱心な読者になって久しい。大学生のときに、教員になろうと腹を決めて教員採用試験を受けた頃に「先生はえらい」を読んで感銘を受け、教員になってから「下流志向」や「日本辺境論」などを読み漁る中で「この人を師と仰ごう」と決めた。それ以…

教師の仕事は、教師の仕事をなくすこと

昨年放送されたNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の中で、元ラグビー日本代表HCのエディー・ジョーンズ氏が語った言葉が忘れられない。 私の仕事は、私の仕事をなくすこと。 突き詰めれば、我々の仕事もこれに尽きる。 学級担任の仕事は、学級担任の仕事…

食塩と硝酸カリウムは同時に溶けるのか?

中1で水溶液の単元では、物質の種類によって溶解度が異なるという内容を扱う。特に温度による溶解度の変化について、食塩はそ変化が小さく、硝酸カリウムは変化が大きい。このことから、硝酸カリウムは温度変化により結晶を取り出せるが(再結晶)、食塩は…

新年の抱負

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 年始なので、お決まりのように新年の抱負を記しておく。2016年のスタートに考えていたことを記録しておいて、1年の中で定期的に振り返りをしたいと思う。 1.理科授業のALLアクティブ・ラー…