遺伝の規則性
期末テストが終わり、3年生は小単元「遺伝の規則性と遺伝子」に入った。これまでは1時間ないしは2時間分の課題として小分けに与えてきたが、初めて小単元まるごとのロングスパンの課題を与えてみることにした。とは言っても、この小単元はメンデルの実験を机上で追試するのがメインであまり量は多くないため、せいぜい2~3時間分なのだが、「教科書p○○~○○までについて理解して説明できるようにする」という課題のみを与えた。
途中に「優性形質:劣性形質=3:1」を確かめるための確率実験があるが、その実験に関しては「実験の本質さえ正しければ、必ずしも教科書通りの実験を行う必要はなく、オリジナルな実験を考案してもOK」という指示をした。
すると、ペアごとにいろいろな実験が見られた。教科書通りに「遺伝子カード」を作ってそれを出し合うペア。
他には、事前に10円玉を持ってきてコイントスをするペア。
さらには、同じ形状で色違いのペンを出し合うペア。
しかし、中にはシャーペンと消しゴムを使うなど、1/2の確率ではなく実験者の意志が入る余地のある実験をしていたペアがいたため、机間指導をしながらアドバイスをした。ペア数が多くなく、ある程度の時間がかかる実験で机間指導がしやすかったため、教師側で何とか対応できたが…そういったやり取りも生徒間でできるように仕向けていく必要性を感じた。
クラス全体でまとめた結果は3.04:1。これを何千、何万という数のエンドウについて、しかも数種類もの対立形質について実験をしたメンデルの逸話を説明して終了。生徒にとっては初めての試みのため、多めに3時間確保しておいたのだが、毎年のように2時間で終わってしまった。