今年の1冊「小説」「教養書」「教育書」「科学書」
数年前からEvernoteに読んだ本の記録をしたためている。記録をすると自分の読んだ本が可視化されるので、自分の読書内容の特徴や偏りが分かるし、何より読書のモチベーションが高まる。
今年の途中からは読書メーターでも記録を始めた。こちらの方がビジュアル的に面白いが、検索するときには便利なのでEvernoteでの記録も並行して続けている。
集計してみたところ、2015年の1年間で119冊の本を読了した。教育書から小説まで多岐に渡るが、それぞれのジャンルでのベストを紹介。
小説
重松清は好きな作家の1人だが、作品数が多いためなかなか追いつかない。「命」「死」をテーマに綴られている短編集で、不覚にも最後の章で号泣した。最後の章の中に、それまでの章に関連するネタが散りばめられており、ミステリ的な面白さも味わえる。
教師としての使命感を再認識させてくれるのは「青い鳥」。これも素晴らしい。
教養書
「我々は学校で”民主主義”を正しく教えているだろうか?」と考えるきっかけになった1冊。「アクティブ・ラーニング」も突き詰めていけば「市民的成熟」を目指しているのだと考えるようになった。これをきっかけに赤坂真二先生の「クラス会議」についても学び始めた。
教育書
スクールカーストの正体: キレイゴト抜きのいじめ対応 (小学館新書)
- 作者: 堀裕嗣
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/10/01
- メディア: 単行本
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これは言わずもがな。新書なので必ずしも教育書とは言えないかも知れないが、教育現場の実情に関してここまで深く洞察された本を私は知らない。詳細は過去記事を参照されたい。
この書評?を堀先生ご自身からも紹介していただいた。光栄です。
「gan-log」さんから書評をいただきました。
https://t.co/nuVF6Rc4ah
— 堀 裕嗣 (@kotonoha1966) November 22, 2015
科学書
化学で「透明人間」になれますか? 人類の夢をかなえる最新研究15 (光文社新書)
- 作者: 佐藤健太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/12/11
- メディア: 新書
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サイエンスライターである佐藤健太郎氏の著作はどれもはずれがない。これは理系を志す中高生にぜひ読んでほしい1冊。
同じく佐藤健太郎氏の、化学物質を軸に世界史を読み解いた「炭素文明論」「世界史を変えた薬」はどちらも驚異的に面白い。特に「炭素文明論」は空前絶後の大傑作。おすすめ。
今年もたくさんの素晴らしい本との出会いがあった。来年はインプットだけでなく、このブログなどを通してもっともっとアウトプットを増やしていきたい。